Wednesday, November 30, 2005

だがね。つまらない、下らないというのもいろいろだよ。芸術的な技術が下手で、捕えた主題もヤワでつまらない。そりゃ本当につまらない。客観的につまらない。ところが、もう一つつまらないと云われる場合がある。それは、ソヴェト芸術のもっている明瞭な階級性を、観る者が理解しない場合か、意識の底でそれに反抗している場合にだ。ソヴェトはプロレタリア農民、知識労働者――つまり働く人民のソヴェト国家だ。プロレタリアを先頭として、真剣に社会主義社会の建設に向って努力している。あらゆる芸術は、自然こういう民衆の実生活を積極的に反映しているのだ。ソヴェトは世界の芸術史上に、全く新しい一頁を開いているのだ。  従って、階級的にアカの他人であり、プロレタリアートが目標としているものとは反対な利害をもって生きている者に、ソヴェトの芝居が面白くない場合も万々あるだろう。面白くないのを通りこして、うなされちまうかもしれない。ハハハハ。そういう外国人たちは、第一国立オペラ舞踊劇場(昔の大劇場)でオペラばっかり見ているよ。「ローヘングリーン」や「カルメン」。「オニェーギン」「スペードの女王」「サドコ」はこわくないからね。 ――ふーむ。そんな古典をやってるところもあるのかな。古典をすてた訳じゃないんだな。